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小野 耕介
国民皆歯科検診が始まる?
2022年06月30日

雨に濡れる紫陽花が映えるこの季節、皆様いかがお過ごしでしょうか。
雨が多い日が続くと、外に出ることも億劫になりがちですが、体調管理には気をつけたいところです。

さて、健康に日々を過ごす。これは誰もが願っていることではないでしょうか。


今月6月7日、国の「骨太方針2022」に、生涯を 通じた歯科健診(いわゆる国民皆歯科健診)の具体的な検討が盛り込まれました。


これに関して、歯科医師会によれば、定期歯科検診を充実させる目的は、「口腔と全身の健康増進、健康寿命の延伸」にあるとしており、加えて、健康な人が増えることの結果として、医療費の削減される可能性も述べています。


そこで今回は、歯科定期検診と医療費に関してのお話です。

事実、高齢者の方で歯科の定期検診を受けている方と受けていない方で、医療費が10万~15万円程の差出るとのデータもあるほどです。


今までは、国の方針として、病気になった後の治療に関してのみ保険診療の重点を置いていましたが、今後高齢化による生産人口縮小や近年の医療費増大傾向などもあって、医療費削減の重要性が増すなかで、今回の保険診療による国民皆歯科検診の導入の意味するところは、国も歯科医師会も定期歯科検診について、経済的な効果を認めているという訳です。

そもそも、なぜ経済的な効果が生じるのでしょうか。
少し説明を加えます。

定期検診は、疾病の予防という観点から、疾病を早期に発見し、即時に処置を行うという意義があります。定期検診を受けていれば疾病を早期に発見でき、即処置にかかれるため、重症化を防ぐことにつながります。
結果、医療費も安くつくこととなります。

定期検診には、健康維持に加えて経済的な効果があることはわかった。
では、歯科検診は実際、どんなことをするのか?

歯科検診の具体的な内容は、虫歯チェック、歯茎のチェック、歯列のチェック、歯磨き指導、などを行います。

この中で、歯茎のチェックは、歯周病の予防・治療のために行うものです。


歯周病は、全身疾患(例:糖尿病など)と互いに影響し合うメカニズムが存在し、歯周疾患の予防・治療が全身の健康に寄与することが、近年、明らかになってきています。

歯科検診は、口腔内の診査なのですが、実は、全身疾患の予防にもとても有益です。

確かに、定期歯科検診を受けるにも費用はかかります。
健康を維持するにも先立つものが必要なのは世知辛いものですが、お金をケチると安物買の銭失いになりかねない。ただ、その費用で、口腔内ひいては全身の健康維持も手に入る。健康が維持できていれば医療費も抑えられる。一粒で何度も美味しいとはこのことのように思えます。

国民皆歯科健診の制度が整備されるのは、まだ先の話のようでが、これを機に、御自身、あるいは御家族の医療費削減を目指して、一足先に当院にて、歯科定期検診を受診なさってはいかがでしょうか。お待ちしております。

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