赤坂デンタルオフィスからのお知らせ

口腔乾燥症について 金子 寛

UPDATE : 2012/07/04


金子 寛

口腔乾燥症というと、口や喉が渇いている状態と認識されている方が多いのではないでしょうか?

この症状に加え、味覚異常が生じる、目や唇が乾燥する、口臭がする、食べ物がうまく飲み込めない、舌や唇がひび割れる、などの症状が挙げられます。

口腔乾燥症とは、一般に口腔粘膜の乾燥や保湿の低下をきたしている病態をいいます。

脱水や糖尿病、腎疾患、尿崩症などの全身疾患による原因の場合は、体液量の減少や血漿中の浸透圧が上昇するため、喉の渇きを感じます。唾液分泌量低下が原因の場合は、シェーグレン症候群(自己免疫疾患であり、目の乾きや口腔乾燥症を主症状とし、膠原病を合併することもある)、放射線治療、手術や外傷、ストレス、薬物の副作用、咀嚼筋の筋力低下などが考えられます。その他、口呼吸などによる唾液の過蒸発が原因の場合があります。

治療法としては、唾液分泌促進薬の投与、唾液線刺激療法として、ガム、ワックス、食事などによる咀嚼運動による唾液分泌刺激や、レモンや飴などによる味覚による刺激があります。また、口腔周囲の表情筋や咀嚼筋の賦活、姿勢の矯正などを行う口腔の筋機能療法があります。粘膜疾患の対処として、軟膏の塗布、含嗽(がんそう)薬の使用、抗真菌薬の使用があります。口の中の保湿は、保湿剤(ジェル、洗口液、スプレー)、保湿装置、部屋の保湿で行います。

口腔乾燥症は、原因によって治療や対処の方法が異なります。問診・口腔内診査等、各種検査を行い、適切な処置を行うことが大切です。

口腔乾燥症では、唾液分泌の減少によって、唾液に含まれる抗菌物質、自浄作用、歯の保護作用が低下するため、う蝕や歯周病になりやすくなります。また、歯が欠損して咀嚼力が落ちると、唾液分泌量が減ります。必要に応じて、う蝕や歯周病の治療や欠損した歯を補う治療(入れ歯、ブリッジ、インプラント)等を受けるようにして下さい。